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確かに、結果から見れば日本の建物は「無駄に」丈夫につくられているわけだが、「無意味に」丈夫につくられているわけではない。それを説明するには、「仕様規定」と「性能規定」という考え方に触れておく必要があるかと思う。
その名のとおり、仕様規定というのは仕様を規定するものであり、性能規定は性能を規定するものである。例えば、「フォークは金属製の尖った部分を3本持たなければならない」という規定と、「フォークは食べ物を突き刺すことのできる形状にしなければならない」という規定では、前者のほうが仕様規定に近く、後者は性能規定に近い。仕様規定では、プラスチックのフォークや、尖った部分が4本のフォークはダメ!ということになるが、性能規定ではこれら、フォークとしての機能をちゃんと果たすことができるものはOK、ということになり、自由な設計が可能となる。
このように書くと、仕様規定は全然役に立たないように思えるかもしれないが、仮にフォークという食器を生まれてこの方見たことがないという人がこの二つの規定を見てフォークを作る場合、どちらの規定のほうが、楽に作ることができるだろうか。おそらく、性能規定を見てフォークを作ろうと思ったら、まず千枚通しのようなものを作って、それでは食べにくいということに気づいて・・・というプロセスをたどらなければ、フォークとして十分な性能をもつものにたどり着かないだろう。十分な知識と経験をもつ人にとっては仕様規定はわずらわしいものだが、そうでない人にとっては簡単に要求性能を満たすものにたどり着ける、ありがたいものとなるわけだ。




